1年契約カップル日誌 〜2023.04.01

付き合って3ヶ月、別れ話を切り出したちさきと「その感情は一時的なものである可能性がある。この関係は長期的に見て判断すべき。」とこじつけて、1年間付き合うことを取り決めさせたけんしろーによるブログ

一方その頃

ちさきの家に物を取りに行って、彼氏として最後の夜を過ごしている頃

 

シェアハウスではおばちゃんが大暴れしていた。

 

読んで文字のごとく、なんの比喩もなく、言葉のままの大暴れ。

 

乱暴狼藉おばちゃんがそこにいた。

 

 

リビングでみんなで飲み会をしているところに、乱婆はドンドンと足音をたてながら入って来ては

 

もう限界だ!!!!

 

などと言いながら、暴力で訴える。

 

乱婆は統合失調症を持っているので以前も一度こういうことがあった。

 

止めにかかったオーナーには本気で首を締めにいく始末。

 

執行猶予中ではあったが、今度こそ強制退去待ったなしである。

 

オーナーも正当防衛で乱婆の首をロック、

そこから大外刈りで床に叩きつけ

そのまま外へ引きずり出す。

 

その後は警察にお願いして、

二度と我が家の敷居を跨がせぬよう厳重に鍵を締めておいた。

 

時刻で言うと午前2時過ぎ。

 

別れを惜しみ過ぎた僕が帰宅を拒み、

最後にちさきのベッドで一緒に寝ている頃であった。

 

 

日が明けて翌日、いつものように僕とちさきはYouTubeでお笑いを見ており、

乱婆は荷物を保管するためのトランクルームを契約していた。

 

奇しくも僕も荷物をまとめてちさきの家を去らなければならなかった。

 

去り際は本当に最後だからと逃げるちさきを捕まえては何十分も抱きしめ続けていた。

 

そしてこれからも友達として仲良くしようとお別れした。

 

そしてLINEで前日の事件のことを知る。

 

急いでシェアハウスに戻ると

住人たちが乱婆の荷物の箱詰めをしている。

 

明日トランクルームに送るらしい。

 

乱婆からは荷物についてLINEでいろいろな要求がくる。

「冷凍庫のレバーと冷蔵庫のこんにゃくを赤味噌で調理して持ってきてほしい」

「冷蔵庫のお酒を2缶、○○に入れておいて」

「雨よけように大きいゴミ袋貰えるかしら」

 

 

あんなことしておいて調理をお願いする神経がなかなかすごい、

きっとこの人は物を捨てられなすぎて溜まりに溜まったこの荷物の中に埋もれるお酒の存在を忘れて一生飲まないのであろう。

ランクルームに荷物詰めるのに雨よけ?

荷物用でなければ自分用か?

公園で野宿でもするのかだろうか。

 

まったく、別れの余韻に浸る隙もない。

切り替えて僕は僕のやるべきことをやっていくしかない。

とりあえず目の前の仕事だ。

 

乱婆の箱詰めをして、終わったらこれから通うスクールの予習をしよう。

 

そして寝るときは、ちさき以外のことを考えよう。

 

絶対に、ちさき以外のことを考えるぞ〜

 

ちさきも、僕のことなんかもう考えなくていいんだよ。

 

絶対に僕こと考えるなよ〜

 

では、また逢う日まで

 

おやすみなさい!